今回は、デジカメとiPhoneのカメラのどちらが良いか、写真の仕上がりのほか、使い勝手なども合わせて解説していきたいと思います。
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デジカメとiPhoneのカメラの現状
まずは、デジカメとiPhone、それぞれのカメラがどのような状況になっているか紹介していきます。
一口にデジカメと言っても、デジカメにはいくつか種類があります。
大きく分けると以下の4種類ですね。
- 安価なコンパクトデジタルカメラ
- 高級コンパクトデジタルカメラ
- ミラーレス一眼
- 一眼レフ
このうち、安価なコンデジはスマホの普及に伴い、2010年代以降は市場が衰退しました。
結果的に、コンデジといえば最近はソニーのRX100シリーズなどの高価なモデルが中心になっています。
ただ、ここ最近はZ世代を中心に、オールドコンデジなど安価なコンデジが流行しています。
今回は、そういったオールドコンデジなどについても解説したいと思います。
ミラーレス一眼と一眼レフは、コンデジとは違ってレンズ交換式です。
最近は一般ユーザー向けにはミラーレスが主流になっていますね。
これらのカメラは、センサーサイズによってAPS-Cやフルサイズなどより細かい分類ができます。
一方、iPhoneもここ数年はカメラ機能にかなり力を入れています。スマホのコモディティ化が進み、差別化するポイントが少なくなってきたことが原因ですね。
例えば、最新の最上位モデルであるiPhone 15 Pro Maxは、広角+超広角+5倍望遠の3眼構成となっています。
また、無印系のモデルもiPhone 15シリーズからは、広角カメラがついに48MPになりました。
他社メーカーのスマホと比べれば劣る部分もあるものの、iPhoneのカメラもそこそこ高性能になってきているのは間違いないですね。
中古コンデジ、オールドコンデジはiPhoneと何が違う?
最近は、Y2K(2000年代ファッション)や平成レトロの流れから、若年層を中心に安価なコンデジや10年以上前のオールドコンデジが1つのトレンドになっています。
最新iPhoneよりも画素が荒く、HDR処理も弱くこってりした色味の写真がレトロっぽさに繋がり、フィルムライクな写りがエモいとしてZ世代に受けている感じですね。
キヤノンのIXYシリーズなどが特に人気です。
また、2022年発売ではあるものの、KODAKのFZ55は安価でフィルムライクな写りからかなりの人気を集めています。
同様の流れで、iPhone 4や5辺りの初期のiPhoneにも注目が高まっています。
最新のiPhoneでもサードパーティ製アプリを使えば、フィルムライクな写真を撮影することはできます。
ただ、オールドコンデジはある種ファッションアイテムになっており、iPhoneと別に持っていること自体に意味があると思われます。
また、安価なコンデジはかなりコンパクトで軽いので、ポケットなどに入れて気軽に持ち運べる点も魅力です。
他にも、安価なコンデジでも光学ズーム機能があることが多く、望遠カメラが無い無印iPhoneより実用的な場合もあります。
その他にも、カメラらしい細かい設定や機能が充実していることも、敢えてコンデジを選ぶ理由になっていると思います。
これらの点を踏まえれば、3万円以下でコンデジを買うことは意外とコスパも良いと言えるでしょう。
フィルムライクでレトロな雰囲気の写真を楽しみたい方には、安価なコンデジはおすすめの選択肢です。
高級デジカメとiPhoneのカメラの違い
ここからは、高価格帯のデジカメとiPhoneのカメラの違いについて、要素ごとに解説していきます。
写真の仕上がり、画質
シーンや撮り方にもよりますが、基本的にはデジカメの方が画質が良いことが多いです。
色の階調、細部の描写、立体感などの表現は、iPhoneよりもセンサーの大きいデジカメの方が得意です。
とはいえ、iPhoneも最近は高級コンデジに近いレベルになってきています。
日々の記録や思い出の保存のためなら、iPhoneでも十分綺麗に撮れると思います。
ただ、作品作りや仕事などで写真を使う用途が視野に入ると、デジカメの方がおすすめです。
写真の撮りやすさ
iPhoneのカメラとデジカメで大きく違うのが撮影の難易度です。
iPhoneをはじめとしたスマホのカメラは、被写体に向けてシャッターボタンを押せば、ある程度綺麗に撮影できます。
ホワイトバランスなどの細かい調整は、機械学習によって自動で補正してくれるためです。
これをコンピュテーショナルフォトグラフィーと言い、スマホのカメラは基本的にこの方式になっています。
一方、デジカメにも自動補正はありますが、細かい調整は手動で行った方が綺麗に撮れやすいです。
また、F値やシャッタースピード、ISO感度などの知識もある程度必要になるでしょう。
iPhoneならそこまで考えなくても綺麗に撮れるため、手軽に撮影できるという点ではiPhoneの方が適しています。
携帯性、手軽さ
ミラーレス一眼などのレンズ交換式カメラになると、スマホと比べるとサイズはそこそこ大きくなります。
特にレンズがかさばることが多く、複数持ち運ぶとなると専用のバッグなどが必要になってきます。
コンデジならポケットなどにも入れられるものもありますが、スマホと別で持ち歩くものが1つ増えてしまい、持ち運ぶのが億劫になる場合も考えられます。
その点、iPhoneならカメラ以外の機能も含めて手軽に持ち運ぶことができ、携帯性を考えるとやはりiPhoneが優秀です。
撮影後に編集を行うかどうか
デジカメの写真は編集が前提になっていることも多いです。
iPhoneと比べると色味が控えめで少し暗めな印象を受ける場合もあり、撮って出しでSNS映えしやすいのはやはりiPhoneのカメラです。
一方、デジカメで撮ったRAWデータは、編集によって自分の好きな表現がしやすく、ここがカメラの面白みとも言えます。
ただし、iPhoneもPro系のモデルならRAW撮影が可能です。
とはいえ、撮影後の編集が面倒に感じる方は、iPhoneの方が手軽に楽しめるのではないでしょうか。
SNSへの投稿のしやすさ
今の時代、撮影した写真はSNSにシェアすることが多いと思います。
その場合、iPhoneなら撮ったデータをすぐに投稿できるのでかなり手軽です。
一方、デジカメで撮ったデータを投稿する場合、スマホなどに転送する必要があります。
無線でデータ転送する方法や、SDカードリーダーで読み込むことで、スマホでも自由に撮影データを扱えますが、転送の手間が生じるのはデジカメのデメリットと言えます。
動画性能
iPhoneのカメラは、スマホの中でも動画性能が強いです。
一方、デジカメは静止画撮影がメインなので、動画性能はそれほど強くない場合が多くなっています。
特に差が出やすいのが手ブレ補正です。
iPhoneの方が優秀な場合が多く、デジカメは機種によってはかなり手ブレが発生します。
ただ、最近はソニーのVLOG CAMシリーズなど、動画撮影をメインにしたカメラも出てきています。
動画も撮影したい方がカメラを選ぶ場合、一旦iPhoneも視野に入れてみてはいかがでしょうか。
価格、運用費用
最新のiPhoneは無印モデルで12万円台から、Proモデルは約16万円から購入することができます。
最上位モデルのPro Maxになると20万円近い価格になります。
デジカメの場合、安いものだと高級コンデジで10万円前後から、ミラーレスで15万円前後からが目安です。
ただ、最近は価格高騰が続いており、しっかり揃えるなら20〜30万円ほど必要になる場合が多いでしょう。
レンズ交換式のカメラになると、レンズの費用も発生します。
レンズは安いものでも5万円前後と結構高く、こだわり始めると複数欲しくなってしまって出費が増えることも多いと思います。
ただし、デジカメはスマホと違って長く使えることも魅力の1つです。
また、最近はリセールバリューが落ちにくく、カメラは資産としての価値も高いです。
初期費用はiPhoneの方が安いですが、長期的に見るとデジカメの方が費用は抑えられる可能性もありますね。
優劣ではなく、どちらが用途に合っているか
オールドコンデジや安価なコンデジは、フィルムライクな写真に加え、ファッション性や体験もあり、ブームになっています。
特にファッション性やカメラを使うという体験は、iPhoneには無い魅力なのでiPhoneで代替できるものではありません。
価格的にも安く済むので、エモさを求めて敢えてオールドコンデジなどを選ぶのは十分おすすめです。
一方、高級デジカメとiPhoneのカメラは方向性が異なるので、全く同じ土俵で比較するのは難しいです。
細かい調整や編集などで自分の作品作りができるのがデジカメなのに対し、いつでも、どこでも手軽に撮影できるのiPhoneのカメラと言えるでしょう。
高級コンデジやミラーレスは綺麗に撮れるものの、手軽さではiPhoneには勝てません。
それぞれにメリット、デメリットがあるので、用途や写真をどのように楽しみたいかといった点でどちらが自分に合っているか検討することが大切でしょう。
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